インタビュー

絵と モノづくり工房 doodle 猪原亜希さん

幼児期の絵や造形は大切!生きる力=非認知能力をUP

Q.絵や造形が、幼児期に与える影響は?

幼児教育において、近年「非認知能力」が注目されていますが、まさに絵画や造形は、この非認知能力を高めてくれます。「非認知能力」とは、生きる力・心の力。具体的にいうと、自分や他人に対してポジティブな見方ができる力、他人と上手に関わるコミュニケーション能力、失敗しても頑張ってやり抜こうとする力です。幼少期に「非認知能力」を身につけておくことは、大人になってからの人間関係や、経済的な安定に繋がると、アメリカのヘックマン博士による研究でも明らかになっています。

 

 

Q.なぜ絵画や造形で、非認知能力が高まるの?

非認知能力を高めるために最も大切なことは、「自己肯定感を育むこと」です。想像力や個性を発揮しながら、絵画や造形に取り組むことは自己肯定に繋がります。さらに他人に褒められ共感してもらえたら、大きな自信になるでしょう。また無から有を生み出すためには、想像力と創造力を働かせ、イメージしたものを形にする必要があります。自分の中で対話をしながら試行錯誤して形造っていくプロセスを何度も経験することは、様々な課題を前向きに解決する力に繋がり、自ら学ぶ姿勢の基礎になっていきます。

 

Q.教室ではどんなことをしている?

様々な画材や方法で私自身も楽しいと思える絵画・造形の作品づくりを考えています。絵の具・版画・砂絵・流木の工作・張り子のオブジェ・ランタン作りなど…。指や割り箸で描いたり、パンや防災食を作る「食」の創作も。また、グルーム共同製作で、みんなで作る楽しさや発見も大切にしています。テーマは決めますが、ゴールは本人の自由。わくわくしながら作品づくりを楽しめるよう、時には絵本を読み聞かせたり、散歩に出てヒントを探したりしています。対象物のある絵を描くときは、実際に触ってにおいを嗅いで、常に五感を使っています。

 

Q.子どもとの関わりで大切なことは?

愛情を持って受け入れることです。子どもが絵を描いているとき、「ここは赤色がいいんじゃない?」「ここは大きくしてみたら?」など、大人は口出ししがちです。そういったアドバイスは必要な子には時に与えるべきですが、子どもの作品は子どものもの。満足感を重視する上では強要はしません。私がはじめて教室を開いたときに、「これでいいの?」「この色でぬっていい?」と聞かれることが多く、戸惑ったことを覚えています。「もっと自由でいいのに…」と。美しく上手に描くことにこだわるのではなく、作る過程にこそ、自分だけのものを作り出す創造力が育つヒントが詰まっています。

 

Q.子育てママへメッセージを。

創造力は未来を生き抜く力になる。私はその種をたくさん蒔いて、子どもたちには自由に色とりどりの花を咲かせてほしいと願っています。「作ってみたい!こうしたい、どうすればできる?失敗した…違うやり方でやってみる!できた!すごくいい!」そんな経験をすればするほど、子どもたちの生きる心はたくましく育っていきます。でも一番のサポーターはママとパパ。お手伝いが出来たらうれしいです。

 

 

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