インタビュー

極真会館 静岡西遠・愛知 東三河支部 支部長 石黒康之さん

強く、優しく、たくましい子に! 空手を通じて、子育てを応援

Q1.「空手」が、子どもの成長に与えるメリットとは?

空手を通して、身に付く能力はたくさんあります。礼儀・忍耐力・体力・コミュニケーション力・自信など、しっかり身につけていくことができます。そして私が思う一番のメリットは、「勝利至上主義」ではなく、「勝負至上主義」の精神が身に付くことです。「何が何でも勝てば良い」ではなく、「勝ち負けから学ぶ」ものがあります。特に、幼少期は、負ける経験がとても大切です。どうしたら次は勝てるか、思考力や向上心が養われ、逆境を乗り越える力を育てることができます。「相手に勝つこと」より「己に勝つこと」。我々大人も常に忘れずにいたいものです。

 

Q2.気が弱く怖がりです。嫌がらずに取り組めるか、続けられるか不安です

慣れない場所で慣れない人と初めてのことにチャレンジするのは、空手だけでなく緊張したり不安になったりするものです。最初は泣いてしまったり、なかなか参加できずにいても、みんなと一緒に取り組めるようになるでしょう。また、空手で強くなるためには、身に付いた技が自然と出るようになるまで、同じ稽古を繰り返す必要があります。そのため、途中で諦めてしまわないように、日々の稽古で、努力を称え、随時褒め、前を向けるように働きかけています。

Q3.極真会館は、どんな道場ですか?

極真空手は、寸止めの空手ではなく、直接当てるフルコンタクト空手です。打撃されるとどれほど痛いか、身を持って知ることができるので、日常生活でむやみに相手を攻撃しなくなります。そして「安全第一、効果第二」を徹底しています。安全具を正しくつけてルールを守り、重大なケガに繋がらないように配慮し、稽古は子どもたちが乗り越えられるプログラムにしています。武道ならではの厳しさはありますが、一生懸命にやり遂げていけば、必ず強くなれるでしょう。また、当道場では年齢よる区分はありません。下の子たちは上の子を慕い、尊敬し学びます。逆に、上の子たちは下の子たちとの関わりで、優しい心が養われます。そして私は、子どもたち一人ひとりとたくさん会話することを心がけています。学校でもない、家庭でもないところに何でも話ができ、自分を信じて支えてくれる人がいることは、子どもたちにとって安心で、強みになるでしょう。道場が「お守り」のような存在になれればと思っています。
同支部からは日本チャンピオンや国際大会で活躍する門下生を数多く輩出していますが、決して最初から、空手を極めたいと思っているわけではありません。むしろ、慎重で神経質な子や、いじめを心配する親心で、始める方がほとんどです。私が見る限り、どの子も、驚くほど強く優しくたくましく育っています。おまけに努力を惜しまない姿勢が身に付くため、勉強も良くできる子が多いように感じます。ぜひ子育ての1つとして、空手を取り入れてみてください。押忍!