インタビュー

子どもの習い事事情

浜松学院大学現代コミュニケーション学部子どもコミュニケーション学科石野純子さん

Q、習い事は何歳から?

先生の言葉を理解して、なんとか実行できるのが3歳です。この年齢は苦手意識を持つ前であるため、何でも遊び感覚で楽しく続けられます。3歳を逃してしまっても全く遅くありません!年齢ではなく、何事も本人がやる気になったときが一番のはじめどきです。子どもが「やってみたい」と言ってきたときには、できる限り早めにチャレンジさせてあげましょう。2~3歳は好奇心が非常に旺盛です。行動面で積極的なこの時期に、習いごとに限らず、ママやパパが付き添いながら色々な経験をさせてあげることは、子どもの健やかな成長にとって、とても大切です。

Q、子どもが何をしたいのか分かりません…

お子さんが「これやりたい!」と言ってくれれば良いのですが、まだ幼くて自発的にやりたいものを示さない場合は、お子さんをよく観察してみてください。おもちゃのピアノを叩いているときがとても楽しそう!音楽番組をつけるといつも踊り出すなど、お子さんの「好き」を見つけてみてください。この子はピアノが好きかな?ダンスが好きかな?と、いう感覚で良いでしょう。まずはいくつか体験させてあげて、楽しそうにしているものを始めてみてはいかがでしょうか。また人気のある習いごとを体験してみる、というのも1つの手です。特に人気の高いものは、しっかりとした教育へのメリットがあり、比較的始めやすいものが多いからです。

 

Q、習いごとはたくさんした方がいい?

色々なことを経験させて、可能性を広げてあげるのは良いことです。しかし習いごとの詰め込み過ぎには要注意!子どもにとって何もしない自由な時間はとても大切です。時々、子どもがぼーっとしていることはありませんか?そういう時は先生から聞いたことを振り返り、イメージトレーニングしている最中だったりします。習いごとでスケジュールをいっぱいにしてしまうと、子どもはただ忙しいばかり。自ら学ぶ姿勢を育むことができません。程よく習いごとを楽しみましょう。また習いごとをしていなくても焦る必要はありません。乳幼児期に重要なことは「習いごとをすること」ではなく「安心・安定を拠り所として好奇心や意欲を育むこと」です。「子どもがやりたいと言ったから」「体験したら楽しそうだったから」と、お子さんを主体として習いごとを選択するのはとても素晴らしいことです。「コンプレックスを自分と同じように持ってほしくないから」「自分がとても好きだったから」「この子にはこうなってほしいから」という理由もママやパパの深い愛情を感じますね。ただ嫌なものを強制的にさせてはいけません。大切なことは、子どもが楽しんでいるかどうかです。

 

『ママも子どもも、習いごとをストレスに感じてしまっては本末転倒です。子どもに期待をかけすぎず、好きなことをおもいっきりさせてあげましょう。ママも一緒になって楽しめば、より素晴らしい成長体験になるはずです!』

 

(2021年8月取材)